新卒で中小ITに入社しドナドナされた話4【奈落のIT土方編】
こんばんわに。やなこです。
超遅くなりましたが「新卒で中小ITに入社しドナドナされた話」の続きです。
今回は 奈落のIT土方編 です。あと1〜2話で終わります。
一番初めはこちら
前回はこちら。
●魂の解放
あれから数日が経った。
それでも若林は止まらないバーサーカーだった。
そして環境は人を変えた。
若林に調教された従者の才あるドナドナ民も、
罵声や嫌味を吐き散らかすようになり現場は核の炎に包まれた。
ふと頭に浮かぶ若林のあの言葉。
若林「ここでは俺が神。俺が絶対。」
あぁ、そうか。
若林は神、"God" なんだ。
若林が法なんだ。
時が経つにつれ、感情は押しつぶされ
抵抗する元気はなくなっていった。
「若林おかしいよな」
そう言っていたレジスタンスも徐々に口数が減ってゆき、やがて解散した。
● 欲しいのは従僕
時刻は23:20。京浜東北線。電車待ち。
本当に情けないが涙が溢れ出してきてしまい
ナチュラルに限界を感じた僕は会社に連絡を取った。
営業、社長とで会議することになり結果、若林帝国からの帰国。
つまり、客先からの離脱が決定した。
嬉しいその反面で、これでよかったんだよな…?と、もやつきもあった。
内情はどうであれここでは"結果"しか評価されない。
"途中リタイア"となれば、それ相応の評価・評判になるし、社内で肩身も狭くなる。
だからといってあの場に留まれるかといったらそうではないのだけれど……。
その翌日から次の客先が決まるまでの間、自社へ出勤することになった。
この日から自社営業は、僕に敬語を使ってくるようになった。
そして、後輩とじゃれあい仲が良い"様"を見せ付けてくるという
「脱法間接的パワハラ」を繰り出してくるようにもなる。
自社営業「後輩~笑かしてくれるな~♪ こいつぅ~♪」
「バールがあったらこいつを殴りたい。永久(とわ)に。」
そう思いながら自社営業とオキニであろうその後輩との
くだらねえショートコントを横目に僕は自社勤務ライフを送る。
●生贄の連鎖
ある日自社へ出勤すると、客先に常駐しているはずの後輩がひとり。
「この会社気持ち悪いんですよ。なんというか…かりそめなんですよ。」
後輩はそう言い残し数日後、彼は会社を去った。
続けて客先に入っていたひとつ上の先輩も失踪した。
「なんだこれは……?」
そんな時、僕の新たな常駐先が決まりドナドナされることになった。
そこに待ち受けていたものはーーーーーー。
つづく