新卒で中小ITに入社しドナドナされた話6 終【終焉のドナドナ編】
こんばんわに。やなこです。
「新卒で中小ITに入社しドナドナされた話」の続きです。
最終回です。
前回はこちら↓
はじめから↓
yanakomarket.hatenablog.jp
●迫る魔の手
あれから数日。
僕が客先から離脱することはほぼ確事項になっていた。
メールはガンガン飛ばしてくるし、面談もシュババとセッティングしてくる。
本当にこのままでいいのか…?
辞めるならこのタイミングしかない…。
ドナドナ…。
自社営業……。
若林のバーサーカー……。
将来………。
僕は会社を辞めることにした。
●ドナドナからの脱却
夕暮れ時、客先のオフィス最上階の休憩室へ向かう僕。
"会社を辞める" という事。
ネットではよく、
「精神・身体を壊す前に辞めろ」
「正常な判断が出来るうちに辞めろ」
そう言っているのを見かける。
けど、実際いざその立場になってみるとマジで怖い。
無職、生活、将来。不安要素がありすぎる。
正直迷った。手に携帯を構えているのに電話できないでいる。
この会社に骨を埋めるつもりは無かったんだけど
それでも踏ん切りがつかなかった。
だから「動かないと変われないぞ!!!!!」と勢いで気持ちを押し切った。
「ーーーーもしもし。」
●優しさの裏
会社に辞めると伝え数日が経った。
当然客先との契約も切れ離脱になるので
客先のリーダーにその話をする。
比較的雰囲気の良い現場でいい人間関係だったので話しやすかった。
そんなある日、僕以外のプロジェクトのメンバーが集められ
リーダーがこう話したそうだ。
「やなこさんがプロジェクトから抜ける。まぁ、ウチには関係ないけど。」
「関係ない」…?
あぁ、そうか…。バカか俺は…。
俺は"代わりがいくらでもいる捨て駒"に過ぎなかったんだ。
仲良くしてたのもその場だけの偽りだったのか…。
自分の会社も結局、
"商品(社員)" を客に売り込んでいるだけなんだ。
「ーーーー僕は…なんだったんだ……?」
なんだか無様で割り切れるほどドライになれなかった。
でも、これがSES、ドナドナの現実なんだと思い知らされた。
雇う側全員が全員、「SES使い捨て精神」を持っているわけではないんだろうけど
そう思っている人が実際そこにいたのもまた真実だった。
この経験が出来ただけでも収穫だったのかもしれない。
そして時は流れ、退職日を迎えた。
「この数年なんだか色々あったな…」
振り返ると、自社営業の憎たらしい顔が浮かんだので急にムカついてきた。
「しばくぞ!!!!!!!おどれ!!!!!!!!!」
……とりあえずつけ麺食べいくか。
僕はつけ麺屋に向かった。
おわり
●エピローグ
長編になりましたが、ここまでありがとうございました!
もちろんIT業界すべてがこんなんではないと思いますが、
中にはこういう環境も存在するっていうのが伝えられたら良かったかなと思います。
実際ITで環境がいいのか続いている人もいますし、ドナドナの経験を生かして
悪いことばかりではないと思います。いい事ばかりでもないけど。
とりあえずこれは完結です。近々転職編の記事書こうと思います。
それじゃ、さよならいおん~~~
新卒で中小ITに入社しドナドナされた話 終